ふーかちゃんの日記

ずっと閉じこもってる。

バンバン!おいうるせえぞ!
殺すぞ!

隣がうるさいやだ。

扉は、建築さんの趣味で花柄になった。

花柄のドアが怒鳴ってるみたい。
かわいいね。

殺せ…!ハ!つまらないやつだね。おめえは、第一何もしたくない奴が飯を食おうとしてるんさ!神は許さねぇからな!あと、俺の飯を作れ!誰だおめえは。まだ会ったこともねぇくせに黙りやがって!

扉越しのご近所うるさい…怖い…
死にたい…

まぁいいや。いま生きてるし、扉は花柄だし、
もっとこの部屋のいいところに気づいた方がいいね。

まずは、ここは、インクの香りがします。
本がたくさんあるからね。なるほど。
この古書だけを集めた本棚…乾かしたイチゴを挟むと、カビとインクと、甘酸っぱい匂いが混ざっていい感じになります。

これは私にしかできない品物だから、売りもしない。まだ怒鳴り声が聞こえるけれど、気にせず一人で嗅ぐの。そうすると、ゆっくり、布団に潜る。(この布団も、重くもないし、軽くもない、ちょうどいい布団。)優しい匂いがする。

 

遠くで布団に潜る僕がみえました。
部屋からはすごい離れているけど、確かに、点になった小さい僕が、窓越しからみえるのでした。

花は好きですか。

さほどです。

でもあげます。

腐るかもしれません。

花が焦るはずありませんよ。

そのまま枯れさせておけばいいでしょう。

枯れた花は、いい匂いがしますか。
きっとすると思いますよ。

でも現実は、こんな匂いではないかもしれませんね。

牛丼の二度かぎたくなくなるような美味しすぎる匂いを嗅いだら、あなたはいったいどのように生きますか。もしその匂いしか嗅ぐことはできなくなったら、鼻が疲れてしまうかもしれない…。

もうそうなってるかもしれないです。

もう疲れました。
何かに夢中になるのも、好きなことも、世界も、全てを殺したくなったのです。それが面倒くさいから、もうここで大人しく、緩やかに死んでいくことにしました。

これをご覧になってください。

ここの敷布団は、私がもう何年も寝返りもしていないので、ほら、敷布団が、チョコレートの型のように、えらく窪んでいるでしょう?

ここにすっぽりはいります。

優しい声を自分でだしながら、ゆっくり死ぬのです。死ぬのは、痛いですから、痛いのは嫌なので、自然と老死を選択したいと思います。
消去法的にこれしかない。あるいは、アットホームな即身仏になりたい。

しばらくすると、扉の音は鳴り止んでいた。

スゥーフゥーハァーと寝息がいい。
窓越しから聞こえないゆるやかな息がいい。
枯れ草の匂いがいい。
怒鳴る喧騒には逃げるのでいい。それか、隠れよう…。

…..

静か。

2

近所の配達員さんが、家の近くまで来て、届きものがあるっていってきた。

渡す瞬間、僕は下を見ていたから、配達員さんの手袋が、綺麗だということがわかって、良かったです。
でもはみ出した手首が機械の骨みたいだったから、配達員さんは機械だった。

世の中には、いろんな世界があるなと感心しました。勉強になりました。

とりあえず、この中ぐらいの段ボール箱を開けてみる。

なんか、段ボールがぬめぬめした。
緩衝材にスライムが使われていた。
最先端だった。

配達員が無機質なのも、こうやって段ボールが色々あるからかもしない。

そうしないと、労働法まもられなさそう。

スライム以外にも新聞紙もくるまっていた。
hk-5と年代が書かれていた。あとは読めなかった。スプートニクみたいな見た目をした、大福が、表紙一面に描かれていて、新鮮だなって思った。今日も生きたいと思った。

中身は、大したものじゃなかった。
くだらない化粧品の試供品だった。緩衝材の方が魅力的だった。全部が最先端のキラキラした奴だったのに、肝心の中身は、今も昔も変わらないくだらない化粧品の数々。

僕は緩衝材のスライムを肌に塗った。
化粧品は、トイレに捨てた。
トイレはすべすべお肌になった。

ハッピーエンド。

3

昨日は、実は昔、今日だったことに驚いた。

すごい頭を使って一日中考えてみた。

実は、昨日の次が今日なのではなかろうか。
僕は哲学の難問思考実験をクリアしたと思った。

このデータを元に、僕は学会に論文を提出することに決めた。

哲学学会発表会当日

今日は天気がいいので、眠たくなりますね。
新任の学校の先生が学会長を務めていた。
86歳の司会者さん。

おじいちゃんで、今にも死にそうだった。
でも、血は吐いていなかったから大丈夫なタイプの人だった。

まず初めに、町の歯医者さんから。

歯が生え変わるとき、痛いと思うのですが、
痛いって実はとてもめんどくさいことで、
僕たちは、麻酔を使って、痛みをなくしたいと思います。

立派なスピーチだった。

みんな感動していた。
喋り方が、とても丁寧だった。

歯医者さんありがとうございました。

はい、こちらこそありがとうございます。

拍手したくなったので、拍手をしていいですか?

いいと思いますよ。

パチパチ….
あと、ついでに、喝采していいですか?

いいですよ。

みんなパチパチしていたので、僕もパチパチした。生きててよかった。

学会の発表会は、みんなの手が疲れたので、今日はやめることにした。

僕も手が疲れたので帰ることにした。
今日は楽しかったです。

4

家に布団乾燥機がきた。

ぶぉぉんって言っていた。

ちょっとこれね。優しい感じがするね。とおじいちゃんが言っていた。

そう言っているうちに、布団がカピカピになっていた。僕は布団がなぜここまでドライフルーツみたいにカピカピにならないといけないのかよくわからなかったので、天然水を布団にかけた。
潜ってみると、カピカピの布団は、水をかけたところだけ、ひんやりと冷たくなった。水蒸気になることもなく、布団に残り続け、時間が経つと、ひんやりはいつのまにかどこかに行ってしまった。

ひんやり…

ひんやりは気持ち悪かったが、10日続けると愛着が湧いていた。

死ね!殺すぞ!隣の人が怒鳴っていた。
僕はドアの向こう側でプラモデルしてた。

殺人犯さんが隣に住んでいるらしいけど、まだ水の備蓄はあるので、心配なさそうです。

カピカピ布団もまぁまぁいいし、どうでもいい感じもします。この布団はなにをしても、いつも通りの布団に戻ってしまうんだね。

そう思うと、なぜかたまらなく、悔しく、悲しくもなるのでした。今日は寝ます。

5

家の外から音楽が流れてきた。

蚊がぷーんと迫ってくるような音のメロディだったので、イライラした。

元を辿ると、楽器を使っている隣の友人だった。

こんにちは。

こんにちは。

友人って、喋ること、こんにちはくらいしかないなって思った。

でも、オバマさんみたいな人は、たくさん喋っているよね。

国のことだからね。

…..

何を話そう。

ねぇ、これ見て、すもも。
友人さんがすもももってきてくれた。

すももだ…

もっさりした埃かぶってそうなすももだった。
ギリ食べれると思います。

これね、上の部分がちょっと痛んでるけど、ピンクと腐って茶色になるところ境界線が、とても綺麗だと思うの。

波模様みたいだね。

でもくすんでる…海って、本物の海ってこんな気がする写真だとあまり綺麗すぎるから…
本物はこれくらいがいい…

友達ってこんなのなの?

友達は私のことをあなたに聞いて貰えばいいと思うよ。あなたも。

あ、この楽器も少し腐ってる!

腐れば腐るほどいい音色がでるの。今は蚊の音がする。昔は鹿の死ぬ声だった。
でも、完全に腐ると、腐っちゃうから使えなくなるの。

そうなの…

そうしたらこのすももと一緒に楽器を埋めて、
またすももの木から育てる。
そうやって命はなっていると思うんだよね。

ねぇ、友達の名前は何ていうの?

友達でいいよ。

友達は、くるっと振り返って、
すももの歌を歌いながら、お家に帰りました。
夕暮れが、彼女の頭の上から照らされて、町の塀も道も電柱が光に照らされた後ろ姿の彼女と共に、溶け合いました。

ちなみに、彼女は、エイペックスのマスター帯で裏垢無双していたので、僕はランクを手伝ってもらうことになりました。友達の名前は、アカウント名も、tomodachi だったので、一週間経つと、もう彼女の名前はどうでも良くなりました。

 

6

植物を見た。絶対毒入っている…枝の先端に紫色の怪しい玉がぷくっと膨れ上がってきてて、破裂しそうだったので、触るのをやめました。

次の日、その植物が危うく、危機感のない芝犬に食べられようとしていました。
僕は咄嗟に助けようとしましたが、犬は所詮畜生なので、助けても恩知らずなところがあるからやめときました。

犬は美味しそうに紫かじつをバクバク食べてました。くそうまそう。
その後、犬がどうなってしまったのか、僕が心配するはめになりました。やっぱり動物は信用できません。

7

今日も花柄とびらが騒がしかったです。
もたれながら、本を読むのが好きです。

向こう側の罵声と雨の歌を聴きいていました。

水滴落ちる窓辺を時々観ながら読書するのもいいですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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